2024年、いわき市冒険

2024年2月に1年留学の学生10名と引率2名で福島県いわき市にお邪魔しました。
毎年、春に学生を連れてフィールドトリップに行くのですが、今回は一年で最も寒い月、2月に行くことに。

この旅の目的は主に2つです。まず、和紙作りを体験すること。それから、原子力災害について学ぶことです。

いわき市の遠野地区では和紙の原料である楮を育て、紙すきを行っている保存会があります。その保存会の方々の全面的なサポートをいただいて、今回ほとんどの学生にとって初めてであろう楮収穫および紙漉き体験をさせていただきました。
この作業ができるのは、気温が低い時期のみ。そのため、急遽2月にうかがうことになりました。

「紙が植物からできている」という知識を、実際に収穫して、皮をむいて・・・、という作業をすることによって実感していく学生たち。
途中でおいしいサツマイモを食べながら、作業を進めていきました。

紙すきの時は、慣れない作業に四苦八苦する学生たち。落としてしまって再挑戦をする学生もいれば、器用に均等な厚さで紙をすく学生もいます。
保存会の方々とおしゃべりをしながらひたすら手を動かします。

夜は、地域振興課の皆さんと一緒に焼き鳥やさんへ。おいしい食べ物と手作り梅酒で楽しい時間を過ごしました。

2日目は原子力災害について学ぶツアーです。バスに乗って、福島第二原発が見えるところへ。それから、最近ようやく人が戻ってきた町を案内してもらいました。家を取り壊して、汚染された表面の土を削り取った、という話を聞きながら、次の目的地へと向かいます。

次の目的地は、津波の被害を受けた浪江町の請戸小学校です。津波の影響を受けて曲がった柱や、大きくうねった床が当時の津波の勢いの強さを物語っています。当時の教員児童の避難経路が書かれたパネルや、思いが書かれた黒板、作文等も見ることができました。

帰りの電車の時間が迫ってきていたので、すべてをじっくり見る時間がなかったことが残念です。

二泊三日の旅で、本当にたくさんの方にお世話になりました。
和紙作り体験や震災スタディーツアーでの学びはもちろんのこと、温泉旅館に宿泊し、次から次へと出てくるおいしい食事をいただけたのもいい思い出の一つです。

今回の旅でお世話になった「遠野和紙・楮保存会」のみなさま、遠野支所の若松さん、いわき市役所地域振興課のみなさま、古滝屋のみなさま、ガイドをしてくださったさかもとさん、そして素敵なご縁をつないでくださった宇山さん、ありがとうございました!

 

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