智頭町(鳥取県)とミドルベリー大学日本校

持続可能な林業と交流を目指して


ミドルベリー大学日本校が行うフィールドトリップの場所としては最も遠い位置にある鳥取県智頭町。
しかし交流はもう5年以上になります。
実は鳥取県はミドルベリー大学があるアメリカ、バーモント州と姉妹組織協定を締結しています。(鳥取県公式サイト
その国際親善交流の一環として、鳥取県とミドルベリー大学との交流が始まりました。

鳥取県の中でも智頭町は、持続可能な社会づくりに積極的な取り組みを行っています。
町の約93%が森林で占められている、正に山村。
木はなくてはならない資源です。しかし外国からの安い木材の輸入や資材の多様化の影響などにより、その資源からは生活に足る財をなかなか生み出せません。
そうしますと、林業に従事する人は少なくなり、そのリソースは外部へ出て行ってしまいます。
木が切られなくなって緑が増えていいじゃないか、という意見があるかもしれませんが、
「伐採」という言葉を自然環境の破壊に直結させるのは間違いです。(森林伐採の必要性をご参照ください)
また、土砂崩れや洪水の被害を防ぐために定期的な伐採が山には必要なのです。

 「日本で最も美しい村」連合に加盟している風光明媚な山里「智頭町」

山を守るために、林業で食べられるように、町に人が残るように、智頭町は様々なプロジェクトに取り組んでいます。
その一つである「木の宿プロジェクト」では、林業を活用した面白い経済対策を行っています。
一定量の木を伐採し、指定の場所へ運んだ人へ、町で使える地域通貨「杉小判」を発行し、町も商店も喜ぶシステムです。
このシステムの良いところは、伐採する人は林業に従事する人に限定しておらず、だれでも参加できる点にあります。
目の前に広がる大量の資源を有効活用させ、人と自然の未来へつなげる素晴らしい取り組みに私たちも参加してみました。

公立鳥取環境大学と協力し、参加した学生らとともに、私たちには何ができるか、もっとこうしたら良くなるのではないか、と議論を重ねます。

智頭町の人たちはみんな熱いエネルギーを持った人たちで、私たちに自分たちの経験を熱心に伝え、学生の意見にも真剣に耳を傾けます。
 

こうして出来上がったコミュニケーションが何より素晴らしいもので、また来年も新たな出会いとつながりが続いていくことを願います。

ミドルベリー大学日本校と智頭町との交流のPVもぜひご覧ください!