バーチャル遠足〜家にいながら国内外旅行!〜
学生が行ったオンライン地域活動プロジェクトについての報告第二弾です。
グループ1に続き、グループ2(ミドルベリー大学のナムルスキーさんと、ハミルトン大学のシャオさん)の報告をいたします。
グループ2はICU生に加えて、グローカル三鷹というボランティア団体と協働で活動を行いました。
話し合いを重ねた結果、「おうちで遠足」というバーチャル遠足を企画することに決定。
学校が休校になり、友だちとも遊べなくなってしまった子どもたちのために、グーグルアースとZOOMを駆使したバーチャル遠足を行います。
遠足の場所は、学生たちの地元。
静岡県、福岡県、横浜、アメリカ合衆国ニューメキシコ州、オハイオ州、中国成都と国内外の目的地が揃っていました。
1回の遠足は1時間〜1時間半、一度の遠足で訪れる場所は2か所です。
これを4回のセッション(2回のセッション×2週)にわけて行いました。
参加する小学生はグローカル三鷹(三鷹住民中心のボランティアグループ)のメンバーの方々の人脈を使い、募集していただきました。
集合時間になると事前に共有されたZOOMリンクを使って参加者たちが続々とZOOMの部屋に入ってきます。
そこから、自己紹介、アイスブレークを行い、遠足に出発します。
アイスブレークは「いつどこで誰が誰とどうした」ゲームです。参加者が一人づつ「いつ」「どこで」「誰が」「誰と」「どうした」を考え、最後に一つの文にする言葉遊びのゲーム。短時間のアイスブレークでしたが、なかなか盛り上がっていました。
場が和んだところで、遠足開始です。
ZOOMのスクリーン共有を使用して、遠足主催者と参加者が同じ映像を見ながら、主催者の解説付きで各地を回ります。
「この写真は私のうちから見える富士山です」
「ここにはトトロで出てきた井戸があるから、探してみてね」
「この食べ物は成都でよく食べられる鍋です。とても辛いよ」
など、地元民ならではの視点から案内をしてくれました。
また、学生は各々小学生を飽きさせないための工夫をこらしていました。
例えば、静岡に案内する学生は集合場所を小学生が知っている「三鷹駅」に設定して、そこからみんなで出発するというシナリオを作っていました。また、日本国外を案内する学生は、飛行機で移動するところから始めます。空港内や飛行機内の写真を駆使して実際に離陸から着陸までを演出していました。
要所要所でクイズも出題し、参加者の興味を惹きつける工夫も忘れません。
目的地1と目的地2の間にはきちんとおやつ時間もありました。「おやつは300円まで」という設定もあり、その予算内で小学生が用意したおやつを見るのも楽しい時間になりました。
普段はなかなか接することのない大学生のお姉さんたちと話せて、小学生も嬉しそう。
また、遠足後は、即座に写真つきのメッセージボードを作成し、参加者に共有。
遠足そのものだけではなく、アフターサービスも充実していました。
(左)参加した小学生に送られたメッセージボード
インターネットの接続が切れてしまったり、声が聞こえなくなったりといったオンラインならではのアクシデントもありました。また、ミドルベリー大学日本校の学生にとっては、日本の小学生と話す初めての経験だったため、戸惑いもあったようです。
しかし、オンライン遠足というのは素晴らしいアイディアでした。参加してくれた小学生も「楽しかった」とコメントしてくれましたし、企画者の大学生も「準備が大変だったけれども、子どもとの関わり方を学べて勉強になった」とコメントしてくれました。
企画のブレインストーミングから実施までわずか1ヶ月という驚異のスピードで進んだ今回のバーチャル遠足でしたが、企画者、参加者双方にとって新鮮で意義のあるものになりました。
協働でプロジェクトを行なってくれたICU生、企画から実施までサポートしてくださったグローカル三鷹のみなさま、ありがとうございました。
そしてシャオさん、ナムルスキーさん、オンラインで小学生相手にツアーガイドをするのは緊張したと思います。お疲れ様でした。