地域活動のファイナルプロジェクト
ミドルベリー大学日本校では、地域参加活動の締めとして、期末プロジェクトを行うことになっています。
期末プロジェクトの選択肢は2つあり、一つ目はリサーチペーパー執筆、二つ目は何か活動先の役に立つ成果物作成、です。
リサーチペーパーというのは、活動先と関係するトピックに関して文献を調べたりインタビューを行ったりといった研究を行い、その結果をレポートにまとめたものです。学生の興味のあるテーマについて調べてまとめることができるため、活動先にかかわりのあるテーマについてもっと理解を深めたいと思う学生にとっては良い機会になります。例えば、日本の労働環境について調べてまとめた学生や、和菓子と心の健康について研究した学生がいました。
2つめの選択肢である成果物作成には活動先のニーズによってさまざまな可能性があります。
過去の学生の例を見てみると、フリースクールで活動した学生はアメリカの言語や文化について学ぶ授業を企画、実施していました。また、飲食店で活動した学生は飲食店を紹介するYelpというウェブサイトにお店の情報を英語で掲載する、というプロジェクトを行いました。
これらの成果物を作成する際、学生はまず活動先の方に相談するようにしています。
学生がいいと思った活動であっても、それが必ずしも活動先のためになるとは限りません。
そのため、活動先のニーズをしっかり聞き、その中で学生ができることを行うようにしています。
さて、今年の学生のファイナルプロジェクトもユニークなものが集まりました。
中学校で英語クラブの活動を手伝っていた学生は、英語を使って楽しめるゲームの説明書を作成してくれました。ハングマンやジェパディなど5つのゲームの遊び方を日本語で説明しています。
カフェで活動をしていた学生は、次に飲食店での活動を希望する学生が事前に敬語を予習できるように敬語についてまとめたミニ参考書を作成してくれました。そのまま教科書に載せられるぐらいしっかりとまとめられています。
また、保育園で活動していた学生は、保育園の先生方と話し合い、自身の出身国についてのアルバムを作成していました。そのアルバムには写真とともに簡単な説明文がひらがなで書かれてあるため、少しひらがなが読めるようになってきた年長さんも読むことができるようになっています。
活動先が必要としているものは何か、または次の学生の訳に立つものは何か、しっかり考えたうえで、目に見える形で成果物を残してくれた学生たち、お疲れ様でした。
活動先の方々のご協力のおかげで、学生たちは無事24時間の活動を終え、成果物も提出することができました。
ありがとうございました。